Noctua NH-L9i-17xxをレビュー!DeskMeetにピッタリなロープロファイル対応CPUクーラー
背の低いロープロファイル対応CPUクーラーの、Noctua NH-L9i-17xxを購入したのでレビューしたいと思います。
リテールクーラーとの冷却能力の差、DeskMeetに入れたときの冷却性能など、様々な検証を行いました。
購入を検討している方はぜひご覧ください。
なぜNoctua NH-L9i-17xxを購入したのか?
以前レビューした小型ベアボーンPCのDeskMeetを自分は今でも愛用しています。
ただ、1点どうしても不満がありました。それは熱がこもりやすいという点です。
CPUはCore i5-12400、CPUクーラーはリテールクーラーを使用しています。Core i5-12400はおとなしいCPUなので、リテールクーラーでも十分冷却できます。
ただ、DeskMeetに入れると、ケース内がこもりやすいのもあって、冷却性能に不満が出てきます。
そこで、CPUクーラーを新たに購入することを考えたのですが、問題なのが、対応CPUクーラーの高さです。なんと、わずか54mmまでした対応しません。
LGA1700に対応した、高さ54mm以内のロープロファイルのCPUクーラーは選択肢はほとんどありません。
自分が調べた限りでは、Noctuaの「NH-L9i-17xx」、ID-COOLINGの「IS-30A」、「IS-40X-V2」くらいしかありません。
この中で断トツに価格が高いのがNH-L9i-17xxですが、安物買いの銭失いをしたくなかったので、これを選びました。
Noctua NH-L9i-17xxの仕様
型番 | NH-L9i-17xx |
本体サイズ | 95×95×37 mm(H×W×D) |
ファンサイズ | 95×95×23 mm(H×W×D) |
接続 | PWM 4ピン |
ファン回転数 | 600 ~ 2500 rpm |
風量 | 57.5m³/h |
ノイズ | 23,6 dB(A) |
対応ソケット(INTEL) | LGA 1700 |
本体重量 | 430g |
付属品 | CPUクーラー固定ネジセット 製熱伝導グリス「NT-H1」 ローノイズアダプター「NA-RC14」 25mm厚ファン固定用長ネジセット エンブレムバッジシール マニュアル |
保証期間 | 購入日から2年 |
参考価格 | 約8,600円(2023年5月時点) |
Noctua NH-L9i-17xxの付属品をチェック
Noctua NH-L9i-17xxのパッケージです。パッケージの時点で高級感を感じます。
パッケージを開けると、本体や付属品がきれいに梱包されていました。CPUクーラーでこんな凝った梱包、Noctua以外では見たことありません。
マニュアルです。残念ながら日本語には対応していませんが、取り付け方は簡単なので特に問題はありませんでした。
エンブレムバッジシールです。Noctuaのロゴが施されています。裏面はシールとなっているので、PCケースなどに貼ることができます。
ローノイズアダプターです。これをつけると、よりファンが低回転になりさらなる静音化が可能になります。
25mm厚ファン固定用長ネジセットです。25mm厚のファンに交換する際に使用します。
CPUクーラー固定ネジセットです。CPUクーラーをマザーボードに固定させる際に使用します。
本体です。あらかじめ、ヒートシンクとファンが一体化されています。ファンにはNoctuaおなじみのブラウンの配色が施されています。
Noctua NH-L9i-17xxの外観をチェック
リテールクーラーとサイズを比較すると、幅、奥行きはほぼ互角ですが、高さに関しては圧倒的にNoctua NH-L9i-17xxのほうが抑えられています。
ファンはねじ止めで固定されています。通常、CPUクーラーはファンクリップで固定されているので、この構造は珍しいと思います。また、四方の隅には防振用のゴムが貼り付けられています。
裏面です。すでにリテンションキットは取り付け済みです。LGA1700対応なので、CPUが接する部分であるベースプレートはかなり広くなっています。表面加工は素晴らしく、傷一つありませんでした。
Noctua NH-L9i-17xxの取り付け方法
取り付け方法はいたって簡単。というのも、Noctua NH-L9i-17xxにはあらかじめ、ファンとリテンションキットが取り付け済みだからです。CPUにグリスを塗って、マザーボード裏の四隅の穴から、付属のCPUクーラー固定ネジを使って固定するだけです。
取り付けが完了しました。DeskMeetのマザーボードはMini-ITXサイズということもあって、余裕はあまりない印象です。
ヒートシンクとマザーボードのコンデンサーとの間にスペースはほとんどなく、ギリギリ干渉していないです。
Noctua NH-L9i-17xxの性能を検証
検証機のスペックについて
Noctua NH-L9i-17xxの性能をリテールクーラーと比較して冷却性能、騒音を検証したいと思います。
もちろん、検証はDeskMeet内に収めてからおこないました。
パソコンのスペックは以下の通りです。
CPU | core i5-12400 | |
CPUクーラー | Noctua NH-L9i-17xx | インテルリテールクーラー「Intel Laminar RM1」 |
CPUグリス | ARCTIC MX-4 | |
ビデオカード | RTX 3050 | |
メモリー | Crucial CT2K16G4DFRA32A(16GB×2/3200MHz動作) | |
チップセット | B660チップセットマザーボード | |
ストレージ | Crucial P2 1TB | |
電源 | 500W付属電源(80+ Bronze、ピーク 550W) | |
PCケース | DeskMeet B660 |
アイドル時のCPU温度と騒音を比較
10分間放置した際のアイドル時のCPU温度の比較です。Noctua NH-L9i-17xxのCPU温度平均は、約35℃でした。一方、リテールクーラーのCPU温度平均は、約38℃でした。約3℃ほど、Noctua NH-L9i-17xxの方が冷えています。
続いてアイドル時の騒音の比較です。Noctua NH-L9i-17xxの騒音は、31dBA前後でした。一方、リテールクーラーの騒音は、33dBAでした。体感としてはほとんど変わらない印象です。
CinebenchR23実行時のCPU温度と騒音を比較
CinebenchR23を10分間実行した際のCPU温度の比較です。Noctua NH-L9i-17xxのCPU温度平均は、約75℃でした。一方、リテールクーラーのCPU温度平均は、約84℃でした。
約9℃ほど、Noctua NH-L9i-17xxの方が冷えています。
また、Noctua NH-L9i-17xxのCPU温度は最高で83℃まで上昇しました。一方、リテールクーラーのCPU温度は最高で93℃まで上昇しました。
続いて高負荷時の騒音の比較です。Noctua NH-L9i-17xxの騒音は、42dBA前後でした。一方、リテールクーラーの騒音は、50dBAでした。明らかにNoctua NH-L9i-17xxのほうが静かな印象です。
まとめ
Noctua NH-L9i-17xxは、高負荷時だと、リテールクーラーと比較すると10℃近く冷えており、さらに騒音も10dBAくらい低いです。
それでいて、高さがリテールクーラーより抑えられています。
高さ制限が厳しい、DeskMeetみたいなPCケースで使いたい場合、間違いなく、第一候補にあがってくるCPUクーラーだと確信しました。