JONSBO D32 PROをレビュー!小型ゲーミングPCを本気で組むならこれ!

「コンパクトなPCケースって、性能が制限されるんじゃないの?」
そう思っていませんか?そんな常識を覆すのが、今注目を集めている小型PCケース「JONSBO D32 PRO」です。
見た目は小さくても、中身は本格派。ハイエンドグラボも水冷クーラーも搭載可能で、さらにパネルがメッシュなので、冷却性能も抜群。
この記事では、JONSBO D32 PROのスペックや魅力、実際の組み立て例、注意点まで分かりやすく解説します。
小型ゲーミングPCをこれから組もうと考えている方にも参考になるかと思います。
【商品提供:AliExpress】
JONSBO D32 PROの仕様
対応マザーボード | Micro-ATX, Mini-DTX, Mini-ITX | |
ドライブベイ | 3.5インチシャドウベイ | 4(ハードウェア構成による) |
2.5インチシャドウベイ | 2(ハードウェア構成による) | |
標準搭載ファン | なし | |
搭載可能ファン | フロント | – |
ボトム | 120mm x3 または 140mm x2 (ハードウェア構成による) | |
トップ | 120mm×2または140mm×2 | |
リア | 120mm×1 | |
搭載可能ラジエーター | フロント | – |
ボトム | – | |
トップ | 240mmサイズ | |
リア | – | |
拡張スロット | 4 | |
フロントI/O | 1x USB3.2 Gen2 Type-C 2x USB3.2 Gen1 Type-A 1x Audio&Micコンポジャック | |
対応電源ユニット | ATX/SFX(-L) 電源対応(非搭載) | |
対応CPUクーラー | Aモード時 高さ169mm以下 / Bモード時 高さ163mm以下 | |
対応グラフィックスカード | 長さ365mm以下 (ATX電源150mm以下、140mm以下推奨) 長さ288mm以下(奥行き200mmまでのATX電源) | |
外形寸法 | 207mm(W)×314mm(H)×396mm(D) (フット・突起物含む) | |
重量 | 4.6kg | |
保証 | 1年 |
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JONSBO D32 PROの外観

全体の外観です。本体カラーはブラックとホワイトがあり、今回レビューするのはブラックのモデルになります。外形寸法は207mm(W)×314mm(H)×396mm(D)と非常にコンパクトです。
また、材質は合金鋼なので、質感も高いです。

ミニタワーケースのS 100 TGと比べると、JONSBO D32 PROが一回り小さいことが分かります。

フロントパネルは無数の通気孔がほぼ全面にびっしりと施されています。またメッシュが貼られており、ほこりの侵入を防ぎます。

バックパネルです。右手の上段にはパンチング加工による無数の通気孔が施されています。また、120mmの冷却ファンの設置スペースにもなっています。
左手の上段にはマザーボードのバックパネルを収めるためのものです。その上段には電源ケーブル用の3pinインレットがあります。後述しますが、電源ユニットは後方マウントではないため、特殊な配置となっています。

左サイドパネルは強化ガラス製となっており、内部構成のパーツを見て楽しむことができます。

若干スモークがかかっているようです。強度、厚みも必要十分にあります。

左サイドパネルは無数の細かい通気孔が施され、メッシュとなっています。

トップパネルもフロントパネルと同様に無数の通気孔がほぼ全面にびっしりと施されています。またメッシュが貼られており、ほこりの侵入を防ぎます。

ボトムパネルにはパンチング加工による無数の通気孔が施されています。メッシュフィルターはマグネット式で脱着可能です。
JONSBO D32 PROのフロントI/O

フロントI/Oはフロンパネル下部右寄りにレイアウトされています。デスク上に置くことを想定しているため、フロントI/Oにはアクセスしやすくなっています。
左から順に説明すると、USB3.2 Gen2 Type-Cポート×1、USB3.2 Gen1 Type-Aポート×2、Audio&Micコンポジャック×1、リセットボタン×1、電源ボタン×1があります。
JONSBO D32 PROの付属品


付属品は小型のボックスに収納されています。

マニュアルです。残念ながら日本語には対応していませんでした。ただ、図解入りなので分かりやすいです。

ケーブルを隠すためのカバーです。

ビデオカードを支えるホルダーです。

ビデオカードホルダーに貼るスペーサーです。裏面は粘着シートとなっています。

SFX電源を使う際に使うブランケットです。

ネジ・細かなパーツ類です。
JONSBO D32 PROの内部構造

ガラスパネルを外すと、内部にアクセスできます。フロントに電源を配置するため、開口部は決して広いとはいえません。

ただ、トップパネルを取り外すことができるので、内部にアクセスしやすくなります。

マザーボードトレイです。スタンドオフは装着済みです。対応マザーボードはMicro-ATX, Mini-DTX, Mini-ITXです。背面コネクタ設計(裏配線)のマザーボードに対応しているので、それ専用のケーブルを通すためのホールが施されています。

電源ユニット搭載スペースです。ATX/SFX(-L) 電源に対応しています。フロントに電源を配置するので、フロントにファンを搭載できません。

トップには120mm×2または140mm×2のファン、若しくは240mmサイズのラジエーターを搭載可能です。

ボトムには120mm×3または140mm×2のファン (ハードウェア構成による)を搭載可能です。また、フロント寄りの箇所(上の画像だと右端)に3.5インチのHDDを搭載できます。

左サイドパネルを外すと、裏配線スペースやストレージ収納エリア、電源ユニット搭載エリアなどにアクセスできます。

2.5インチのSSDを2台搭載できます。

電源搭載スペースです。ATX/SFX(-L) 電源に対応しています。また、このスペースには、2.5インチのSSD、若しくは3.5インチのHDDを1台搭載できます。

裏配線スペースは約1.9mmあります。
JONSBO D32 PROにPCパーツを組み込んでみる

ここからは実際にJONSBO D32 PROにパーツを組み込んでいきます。マザーボードはAsrock B550M Pro 4を搭載します。ちなみにCPUはRyzen 7 5700X、CPUクーラーはリテールの物を使用します。


12cmファン(INWIN JUPITER AJ120)を背面に1基、トップに2基、合計3基取り付けます。

ATX電源(KRPW-BK650W/85+)を取り付け、リアから伸びている電源ケーブルを差し込みます。

ビデオカードを取り付けるために、ブランケットを取り外します。

ビデオカード(RD-RX7600-E8GB)を取り付けます。

ケーブルカバーを取り付け、ケーブルが目立たないように隠します。

これで各パーツの取り付けは完了です。

今回は仮組なのでケーブルマネジメントはしていません。裏配線スペースに余裕があまりないので、ケーブルを少なくできるプラグイン式の電源を使うことをおすすめします。

サイドパネルをはめて、組み立て完了です。
JONSBO D32 PROの冷却性能と騒音について

負荷テストを行って冷却性能と騒音を見ていきます。

まず、CPU温度を見ていきます。CINEBENCH R23を10分間回し続ける、CPUに対してハードなテストです。CPU温度は80℃に達していません。リテールクーラーにしては優秀な温度です。

続いて、GPUの温度を見ていきます。F14黄金のレガシーベンチマークです。解像度フルHD、グラフィック設定は最高です。GPU温度は最高でも70℃代前半でした。
CPUもGPUも熱による性能低下は確認できませんでした。

デジタル騒音計(FieldNew FN029A)を用いて、F14黄金のレガシーベンチマーク実行中の騒音を計測します。騒音は40dbAを前後していました。
PCケースのほとんどがメッシュや通気口が施されているので静音性は皆無です。
騒音の目安 | |
---|---|
50dBA以上 | 掃除機並みにうるさく、ヘッドホンがないと耐えられない |
40dBA~50dBA | PC本体から離れてても、騒音が気になり始める |
30~40dBA | 耳をPC本体に近づけると、騒音が若干聞こえる |
30dBA以下 | ほぼ無音 |

冷却性能や騒音は搭載パーツやファンによって大きく変わります。あくまでも今回の検証は参考程度に見てください。
JONSBO D32 PROの良かったところと悪かったところ
メリット | デメリット |
---|---|
コンパクト サイドパネルがガラス 長さ365mmまでのグラボを搭載可能 ストレージの拡張性が高い 背面コネクタ設計(裏配線)のマザーボードに対応 材質は合金鋼なので、質感も高い 冷却性能は高い ATX電源が搭載可能 トップパネルが取り外せるのでメンテナンスが楽 前面のインターフェースにUSB Type-C(10Gbps) ケーブルカバーやビデオカードホルダーなど、付属品が充実 コスパが高い | ケースファンが付属しない 静音性は皆無 裏配線スペースは余裕なし(プラグイン式電源でスペースに余裕を持たせることは可能) |
まとめ
JONSBO D32 PROは、ただの小型PCケースではありません。
限られたスペースに、冷却性・拡張性といったゲーミングPCに求められる要素を、しっかりと詰め込んでいるからです。コンパクトな見た目ながら、ハイエンドグラボや大型CPUクーラー、水冷システムにも対応できる柔軟な設計が光ります。
もちろん、電源ユニットやストレージの取り付けスペースには注意が必要ですが、それも工夫次第で解決可能です。トップパネルを取り外せるので、組み立てもしやすく、初めての自作PCにも最適です。
省スペースを求めつつ、性能にも妥協したくない。そんなユーザーにこそ、JONSBO D32 PROは強くおすすめできます。
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