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驚異のワットパフォーマンス!Core i5-12400をレビュー!Core i5-11400Fと比較。

core i5-12400

インテル第12世代、Alder Lake-Sのcore i5シリーズで最も価格が安いcore i5-12400を購入したのでレビューしたいと思います。

前世代のcore i5-11400と徹底比較して、どれくらい性能が向上したのかを検証したいと思います。

なお今回は内蔵GPUの性能については検証していません。内蔵GPUの性能についてはまた別途検証して記事にしたいと思います。

目次

core i5-12400とは

インテル第12世代Alder lake-Sは、2021年11月に上位モデルを中心に販売されましたが、2022年1月、ついに下位モデルも販売されることになりました。これによって、Alder lake-Sのラインナップは一通り揃うことになりました。

今回紹介するcore i5-12400は、Alder lake-Sのcore i5シリーズに属します。

スクロールできます
型番コア数
(Pコア+Eコア)
スレッド数L3キャッシュTBM3.0最大クロック
(Pコア/Eコア)
定格クロック
(Pコア/Eコア)
内蔵GPUProcessor Base PowerMaximum Turbo Power参考価格
core i5-12600K10
(6+4)
1620MB
(4.9Ghz/3.6Ghz)
3.7Ghz/2.8GhzUHD 770125W150W約3万9千円
core i5 126006
(6+0)
1218MB
(4.8Ghz/-)
3.3Ghz/-UHD 77065W117W約3万円
core i5-125006
(6+0)
1218MB
(4.6Ghz/-)
3Ghz/-UHD 77065W117W約2万8千円
core i5-124006
(6+0)
1218MB
(4.4Ghz/-)
2.5Ghz/-UHD 73065W117W約2万5千円
core i5-12400F6
(6+0)
1218MB
(4.4Ghz/-)
2.5Ghz/-なし65W117W約2万3千円

上記の表は、Alder lake-Sのcore i5のラインナップです。この中で別格なのがcore i5-12600Kです。

Alder lake-S最大の特徴がPコア(Performanceコア)とEコア(Efficientコア)という2種類の性質が異なるコアを内蔵していることです。

簡単に言えば、負荷の重い作業はPコアに、負荷の軽い作業はEコアに割り振り、Pコアの性能を最大限に発揮しやすくするという仕組みです。

このPコア、Eコアという2種類のコアを持つのは、Alder lake-Sのcore i5シリーズの中では、core i5-12600Kのみになります。

残念ながらそれ以外のcore i5は全て、EコアなしでPコアのみです。

今回レビューするcore i5-12400ももちろんEコアなしでPコアのみです。さらにクロック周波数がAlder lake-Sのcore i5シリーズの中で最も低く、内蔵GPUもUHD 730なので、性能も他と比べて一段低いです。

ただその分、価格はAlder lake-Sのcore i5シリーズの中で一番安いです。

なお、core i5-12400のみ、内蔵GPUがつかないFつきモデルが存在します。内蔵GPUがいらないのなら、より安くなるcore i5-12400Fのほうがおすすめです。

core i5-12400とcore i5-11400を比較検証

仕様の比較

core i5-12400の性能を検証するにあたって、前世代のcore i5-11400と比較してみます。まず、仕様の違いです。

core i5-12400core i5-11400
開発コードネームインテル第12世代Alder Lake-Sインテル第11世代Rocket Lake-S
コアアーキテクチャGolden CoveCypress code
プロセスルール10nm14nm
プラットフォームLGA1700LGA1200
コア数 / スレッド数6コア / 12スレッド
(Pコアのみ)
6コア / 12スレッド
L3キャッシュ18MB12MB
対応メモリDDR4-3200
DDR5-4800
DDR4-3200
PCI-ExpressPCI-Express 5.0PCI-Express 4.0
最大クロック4.4Ghz4.4Ghz
定格クロック2.5Ghz2.6Ghz
グラフィックス機能Intel UHD Graphics 730Intel UHD Graphics 730
消費電力65W(PBP) / 117W(MTP)65W(TDP)
参考価格約2万5千円約2万2千円

最大の違いは製造プロセスです。インテルはここ数年、14nmのプロセスルールのCPUを改良に改良を重ね、Rocket Lake-Sまで出しつづけました。

そして、今回のAlder Lake-Sでようやく、10nmと微細化が進みました。これによってインテルいわく、旧世代のCPUに比べて飛躍的に性能が向上したとのことです。

Alder lake-SのPコアで比較すると、第10世代Comet Lake-Sと比べて28%、第11世代Rocket Lake-Sと比べて14%性能が向上したと言われています。

インテルはこのAlder Lake-Sを実質7nmの性能だということで、「Intel 7」と命名しています。実際は10nmなので、ちょっとややこしいです。

また、L3キャッシュが18MBに増量、PCI-Express 5.0、DDR5メモリ対応になった点も大きく進化した点です。

ただし、現状PCI-Express 5.0に対応したグラボ等はまだ発売されていません。DDR5メモリも価格がDDR4メモリより高く、在庫が安定しないという問題もあります。

Alder Lake-SではCPUの消費電力を表記が変わっています。従来のTDPおよびPL1は、PBP(Processor Based Power)に、PL2はMTP(Maximum Turbo Power)と呼ばれるようになりました。ただし、MTPはPL2と違い、長時間維持できます。

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外観を比較

外観を比較
まず外箱の比較です。デザインはほとんど同じです。若干、core i5-12400に方が濃いブルーになっています。また、箱自体も若干大きくなっています。

LGA1700ソケットはLGA1200より縦長にLGA1700ソケットはLGA1200より縦長になっています。そのため、CPUそのものが前世代よりも大型化しています。

それによって、ソケット回りの穴の位置が外側にずれ、既存のCPUクーラーの装着ができなくなりました。LGA1700用のリテンションキットか、はじめからLGA1700に対応したCPUクーラーが必要になります。

ただ、core i5-12400はリテールクーラーが付属しますので、この点は大きな問題にはなりません。

ソケットのピンの数
裏面です。LGA1700は、ソケットのピンの数が文字通り1700あり、LGA1200は1200あります。

CPUクーラーを比較

CPUクーラーを比較
左がcore i5-12400のリテールクーラーで、右がcore i5-11400のリテールクーラーです。

core i5-12400のリテールクーラーは、core i5-11400のリテールクーラーに比べると、ファンは大きくなり、全体的に大型化しています。ちなみに青いリングは光りません。

ちなみに、リテールクーラーの正式名称は「Laminar RM1」です。

core i5-12400のリテールクーラーの受熱ベースは、かなり大型化
裏面もかなり異なっています。受熱ベースは、前世代のリテールクーラーに比べるとかなり大型化しました。受熱ベースの周りも金属製のパーツで囲われています。

ヒートシンクの厚みもかなり増した
ヒートシンクの厚みも前世代より増したように感じます。

core i5-12400のリテールクーラーの重量
core i5-12400のリテールクーラーの重量
core i5-11400Fのリテールクーラーの重量
core i5-11400Fのリテールクーラーの重量

重量も前世代より100g近く重くなっていました。実際に持ってみるとずっしりとした重さを感じます。

CPUクーラーの周りにガード
CPUクーラーの周りにガードが設けられており、コードが絡まる心配はありません。以前のリテールクーラーだとコードがファンに絡まることが多々あったので、取り回しは随分楽になりました。

性能を比較

テスト環境

core i5-12400検証機core i5-11400検証機
CPUcore i5-12400core i5-11400F
CPUクーラーリテールクーラー虎徹 Mark II
マザーボードAsrock B660M PRO RSMSI B560M BAZOOKA
メモリDDR4-3200 8G×2(KD48GU880-32A160U)
※DDR4-2666に設定
グラフィックボードRTX3060(Colorful RTX 3060 NB 12G)
ストレージNVMe 240G(CRAS C700 M.2)※OS用
電源ユニット750W(V750 Semi-Modular RS750-AMAAG1-JP)
OSWindows 10 Home
Nvidia ドライバ511.23

core i5-11400Fは内蔵GPUのない、F付きモデルですが、F無しモデルとCPU性能では差がないので検証にあたって問題はありません。なお、今回はcore i5-12400は、DDR4メモリ対応のマザーボードを使用します。

電力制限解除について

性能を検証する前に電力制限解除について説明します。

前世代のcore i5-11400は電力制限(Power Limit)を解除することで、飛躍的に性能を伸ばすことができました。

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この電力制限解除は、core i5-12400でも有効です。

初期設定では65W制限自分が使用したAsrockのB660M PRO RSでは、初期設定では65W制限がかかっていました。「Long Duration power Limit」が65Wになっています。これは長期間、CPUの消費電力は65Wで維持されるという意味です。

BFBを140Wにそこで、KなしCPUでもTDP上限を超えて性能を引き出せるAsrock独自機能のBFB(Base Frequency Boost)を試してみました。B660M PRO RSの場合は上限は140Wだったので、140Wに設定しました。無事設定が通りました。

実質的に電力無制限に設定「Long Duration Power Limit」、「Short Duration Power Limit」、「CPU Core Current Limit」に現実ではありえない数字を入力し、実質的に電力無制限に設定しました。

これもトラブルもなく、無事設定が通りました。

そこで、PL65W時、BFB140W時、電力無制限の3つのパターンで、Cinebench R23をはしらせて、どれくらい差が生まれるのか調べました。

PL65W時
PL65W時
BFB140W時
BFB140W時
PL無制限
PL無制限

結果ですが、若干、PL65W時のスコアが低いだけで、ほとんどスコアに差はありませんでした。そこで、この3つのパターンのCPUの消費電力を調べてみました。

PL65W時(CPUの消費電力)
PL65W時
BFB140W時(CPUの消費電力)
BFB140W時
PL無制限(CPUの消費電力)
PL無制限

PL65W時は確かにCPUの消費電力が65Wを超えないように調整されています。

一方、BFB140W、PL無制限時の場合、ともにCPUの消費電力が70W近くまで上がりますが、そのあたりが打ち止めで、それ以上CPUの消費電力が上がることはなかったです。

BFB140W、PL無制限時ともに、CPUの消費電力の推移は似ているので、どちらの設定にしても、CPUの性能に差はほとんど生まれないと思います。

core i5-12400のMTPは117Wなので、電力制限を解除すると、その値まで上昇すると思っていたのでこの結果は意外でした。

ちなみに自分が使用しているマザーボードに原因があるのかと推測しましたが、他のマザーボードで検証しているレビュー記事を見たところ、自分と似たような挙動をしていました。

一応、検証ではcore i5-12400をPL無制限に設定して行いたいと思います。もちろん、core i5-11400Fも同様です。

レンダリング性能を比較

Cinebench

Cinebenchは、統合型3Dソフトウェア「CINEMA 4D」を開発している、「MAXON」から提供されている、CPUの性能を計測するためのベンチマークソフトです。

結果ですが、マルチ、シングルともcore i5-12400がcore i5-11400Fをシングル、マルチスコアともに上回りました。

特にCinebench R23のシングルスコアでは300ほど差が開きました。シングル性能が求められるゲームやアプリでは、core i5-12400の方が有利そうです。

Corei5-12400のCinebenchR23
Core i5-12400
Core i7-10700

ちなみにcore i5-12400のマルチスコアですが、このスコアは8コア16スレッドの第10世代のcore i7 10700とほぼ同等のスコアです。もちろんシングルスコアもcore i5-12400が圧倒しています。

約2万5千円のいわゆる廉価CPUが2世代前とはいえ、core i7を打ち負かしています。この事実からいって、core i5-12400は、ほとんどの人にとって事足りる性能ではないでしょうか?

ちなみにcore i7-10700の発売日は2020年5月です。わずか1~2年足らずで、すさまじい勢いでCPUの性能は進化してると実感します。

3D MARK Time Spy CPU score
3D MARK Time Spy CPU score

Time Spyは本来ならグラフィックス性能を計測するベンチマークソフトですが、CPUの性能を図る項目も実は存在します。今回はそこだけを見ていきます。

結果ですが、core i5-12400がcore i5-11400Fを700程上回りました。

3D MARK CPU PROFILE
3D MARK CPU PROFILE

CPU PROFILEとは3D MARKの中で純粋にCPU性能だけを計測するベンチマークソフトです。最大スレッド数16/8/4/2/1でCPUの性能を評価します。

結果ですが、全てのスレッド数でcore i5-12400がcore i5-11400Fをスコアでは上回っています。

PC MARK 10 Extended
PC MARK 10 Extended

PC MARK 10はPCの総合的なパフォーマンスを計測するベンチマークソフトです。今回はGPU機能を使いたくなかったので、「Open CL」と「Use hardware-accelerated video processing」をオフにして計測しました。

結果ですが、4つの項目全て、core i5-12400がcore i5-11400Fを1000程上回りました。

CPU-Z benchmark
CPU-Z benchmark

CPUの情報を取得し、表示してくれるCPU-Zのベンチマークソフトを使って、CPU性能を計測しました。

結果ですが、core i5-12400がcore i5-11400Fをシングルでは100程、マルチでは700程上回りました。

passmark CPU MARK
passmark CPU MARK

passmark CPU MARKは、PASS MARK SOFTWARE社が提供する、CPUの性能を計測するベンチマークソフトです。

結果ですが、core i5-12400がcore i5-11400Fを200程上回りました。

Geekbench 5 CPU benchmark
Geekbench 5 CPU benchmark

Geek benchはPC、スマホ、windows、MAC、Linuxなどクロスプラットフォームで動作する、ベンチマークソフトです。今回はCPUの性能だけを計測したいので、CPU benchmarkを使用します。

結果ですが、シングルでは100程、マルチでは700程上回りました。

blender
core i5-12400core i5-11400F
bmw273m19s4m3s
classroom9m3s10m51s
fishy_cat4m43s5m24s
koro7m16s7m54s
pavillion_barcelona9m33s11m19s
victor16m59s18m48s

Blenderは、オープンソースの3DCGソフトです。今回使用するのは、そのBlenderのレンダリングパフォーマンスを測定するベンチマークソフトです。

bmw27など、テーマごとにレンダリングしていき、どれだけ時間がかかったのかを計測します。つまり、レンダリングにかかった時間が短いほど、パフォーマンスが良いということになります。

結果ですが、全てのテーマで、core i5-12400がcore i5-11400Fより1分ほど早くレンダリングしています。

レンタリング性能を比較すると、ほぼすべてのベンチマークで、core i5-12400がcorei5-11400Fを上回りました。特に、Cinebench R23のシングル性能では、core i5-12400とcore i5-11400Fとの間にかなりの差が生まれました。このスコア差を見たとき、Alder-lake-Sのシングル性能はかなり強力なものになっていると実感しました。

動画エンコード

X264 FHD BENCHMARK
X264 FHD BENCHMARK

X264 FHD BENCHMARKとは、H. 264形式のフルHDの動画をエンコードする際の性能を計測するベンチマークソフトです。

フレームレートが高く、また、エンコードにかかった時間が短いほど、パフォーマンスが良いということになります。

結果ですが、フレームレート、エンコードにかかった時間(秒)ともに、core i5-12400がcore i5-11400Fより優秀な結果を残しました。

ハンドブレーキ
core i5-12400core i5-11400F
エンコードにかかった時間7分4秒8分11秒

ハンドブレーキとは、動画ファイルをMP4やM4Vなどに変換してくれる、いわゆるエンコードソフトになります。

今回、実際にハンドブレーキを使って、約3GBの動画ファイルに対して、エンコードにかかった時間を計測してみました。

結果ですが、core i5-12400がcore i5-11400Fより1分ほど早くエンコードが完了しました。

設定は以下の通りです。

  • プリセット・・・Very Fast 1080P30
  • 動画エンコーダー・・・H.265
  • フレームレート・・・30(可変フレームレート)

圧縮と解凍

圧縮と解凍

ファイルの圧縮と解凍ができる、7 ZIPのベンチマークソフトを使って、ファイルの圧縮と解凍のスピードを測定します。

結果ですが、ほぼ互角といっていいと思います。

ブラウザの処理性能

ブラウザの処理性能

Mozilla Kraken 1.1とは、「Firefox」の開発元であるMozillaが提供しているブラウザの処理性能を計測するためのベンチマークソフトです。

処理が終わるまでの時間が計測されます。つまり、数字の値が低いほど、パフォーマンスが良いということになります。

結果ですが、core i5-12400の方がcore i5-11400Fより処理速度において、優れた結果を残しました。ただ、体感ではその違いを認識することはできないと思います。

ゲームパフォーマンスを比較

FF14ベンチマーク
FF14ベンチマーク(スコア)
FF14ベンチマーク(平均フレームレート、最低フレームレート)
FF15ベンチマーク
FF15ベンチマーク
GTA5ベンチマーク
GTA5ベンチマーク
PSO2 ニュージェネシスベンチマーク
PSO2 ニュージェネシスベンチマーク
rainbow six siegeベンチマーク
rainbow six siegeベンチマーク
アサシンクリードオリジンズベンチマーク
アサシンクリードオリジンズベンチマーク(フレームスコア)
アサシンクリードオリジンズベンチマーク(平均FPS)
ドラクエ10ベンチマーク
ドラクエ10ベンチマーク
フォートナイト
フォートナイト

バトルロイヤルを一戦プレーして、そのリプレイを再生中、180秒間計測し、その平均フレームレートを算出。

Apex Legend
Apex Legend

チュートリアル中の教官に向かってひたすら近接攻撃を繰り返して180秒間計測し、その平均フレームレートを算出。

VARORANT
VARORANT

演習場の比較的負荷の重い場所にとどまって、ブリーチのアルティメット、「ローリングサンダー」をひたすら繰り返して180秒間計測し、その平均フレームレートを算出。

サイバーパンク2077
サイバーパンク2077

チュートリアル中の車内でのイベント発生中に180秒間計測し、その平均フレームレートを算出。

BF2042
BF2042

第3者が作った演習場で、マップ内を走りながら180秒間計測し、その平均フレームレートを算出。

今回使用しているグラボがRTX3060ということで、グラボがボトルネックとなって、かなり差が出にくい環境になっています。ただ、そんな環境下でも、core i5-12400の方がcore i5-11400Fよりゲームパフォーマンスが上でした。より上位のグラボを使用すれば、さらに差が広がると思います。

CPU温度を比較

CPU温度を比較
Cinebench R23実行時のcore i5-12400とcore i5-11400FのCPU温度推移を見ていきます。ちなみに両CPUともにリテールクーラー装着時で計測していきます。

また、グリスはリテーククーラー付属のものを使用しています。
※core i5-11400Fのリテールクーラーのみ、AinexのEVERCOOL Thermal GS-04(熱伝導率: 3.8W/m・K)を使用しています。

室温は暖房入れて25度位で、PCケースの中に入れて計測しています。PCケースは、ミニタワーケースのS100-TGです。

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cinebench R23実行時のCPU温度推移

core i5-12400のCPU温度を概ね60度代を維持していますが、core i5-11400FのCPU温度は100度に到達し、自動的にクロックを落としてCPU温度を下げる、サーマルスロットリングが発生しています。

最高温度は71度
また、Cinebench R23実行中のcore i5-12400の最高温度は71度でした。

結論からいって、core i5-12400のCPU温度は負荷をかけても相当低いです。リテールクーラーでも余裕で冷やせるのは間違いないです。

core i5-12400自体、そこまで発熱しないことももちろん関係ありますが、おそらくリテールクーラーの性能も前世代のものに比べると、性能が上がっていると思われます。

一方、core i5-11400Fの場合、負荷をかけたときのCPU自体の発熱はすさまじく、さらにリテールクーラーの性能も低いので、冷却が間に合っていません。別途社外品のCPUクーラーが必要です。

CPUの冷却という面では、core i5-12400にかなりの分があります。

消費電力を比較

消費電力を比較

Cinebench R23実行時のcore i5-12400とcore i5-11400FのCPUの消費電力の推移を見ていきます。core i5-12400は70W前後を維持していますが、core i5-11400Fの場合、135W前後を維持しています。

消費電力が、core i5 11400Fの約2分の1ということを考えれば、core i5-12400の消費電力はかなりおとなしいと言えます。

core i5-12400(ゲーム中の消費電力)
core i5-12400
core i5-11400F(ゲーム中の消費電力)
core i5-11400F

ゲーム中の消費電力も見ていきます。FF15ベンチマークです。ゲーム中はCinebench R23のときと違い、CPUに余力があるため、消費電力はおとなしいです。

core i5-12400の場合、おおむね30W前後、core i5-11400Fの場合、おおむね80W前後でした。ここでもcore i5-12400の低消費電力ぶりが目立っています。

core i5-12400(PL65W)
core i5-12400(PL65W)
core i5-11400F(PL65W)
core i5-11400F(PL65W)

ワットパフォーマンスもチェックしてみます。

core i5-12400、core i5-11400F、共に65W制限をかけてCinebench R23を実行してみました。スコアを比較すると、かなりの差が開くことが分かると思います。

これを見ると、core i5-12400のワットパフォーマンスは驚異的と言えます。

コストパフォーマンスを比較

価格の面で比較すると、さすがに分があるのは、core i5-11400にあります。旧世代なだけあって、CPU単体の価格と、対応マザーボードの価格が値下がっているからです。

ただ、core i5-11400は電力制限を解除して運用となると話は違ってきます。というのも、CPU温度がリテールクーラーで冷やせないほど発熱するからです。

そのおかげで社外品のCPUクーラーが別途必要になりますし、マザーボード選びも慎重になる必要があります。電源回路が充実していないマザーボードだと、マザーボード自体の発熱が凄いことになるからです。

電力制限解除するなら、社外品のCPUクーラー、そして電源回路がある程度充実しているマザーボードが必要になるので、一気にコスパは悪化します。

一方、core i5-12400の場合はどうでしょうか?

対応マザーボードは正直まだ高値です。電源回路がしっかりしているマザーボードとなると最低でも3万円近くの出費は覚悟しないといけません。

ただ、自分が検証した通り、corei5-12400は低発熱、低消費電力のCPUです。別途社外品のCPUクーラーが必要ありません。リテールクーラーで十分冷やせます。

また、マザーボード自体もそこまで発熱しないので、H610、B660廉価マザーでも十分性能を活かすことができます。

まとめ

今回はcore i5-12400を前世代のcore i5-11400Fを比較対象して、性能を検証しました。

前世代と比べると、性能は向上しているにも関わらず、発熱、消費電力についてはかなりおとなしくなっています。率直にかなり扱いやすいCPUだと感じました。

今後の低価格帯の定番CPUになることは間違いないと思います。

動画はこちら↓。

ゲーミングPCおすすめモデル10選

更新:2024年11月16日(土)

スクロールできます
価格GPUCPUメモリストレージBTO
89,980円RTX 3050Ryzen 5 450016GB500GBドスパラ
109,800円RTX 4060Ryzen 5 550016GB500GBMDL.make
124,800円RTX 4060Ryzen 7 5700X16GB500GBMDL.make
159,800円RTX 4060 TiRyzen 5 5600X32GB1TBFRONTIER
189,800円RTX 4070Ryzen 7 5700X16GB1TBパソコンSHOPアーク
208,800RTX 4070 SUPERRyzen 7 5700X32GB1TBFRONTIER
239,800円RTX 4070 SUPERCore i7-14700F32GB1TBFRONTIER
269,980円RTX 4070 SUPERRyzen 7 7800X3D32GB1TBTSUKUMO
292,800円RTX 4070 Ti SUPER Core i7-14700F32GB2TBFRONTIER
319,800円RTX 4070 Ti SUPERRyzen 7 7800X3D32GB2TBFRONTIER

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30万円以上RTX 4080 SUPER
25万円~30万円RTX 4070 Ti SUPER
20万円~25万円RTX 4070 SUPER
15万円~20万円RTX 4070
10万円~15万円RTX 4060 Ti
10万円以下RTX 4060
RTX 3050

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