虎徹MarkⅡのライバル?SE-224-XTをレビュー!取り付け方法から性能検証まで
近年コスパ最強のCPUクーラーとして、不動の位置にある虎徹 MarkⅡ。そんな虎徹 MarkⅡに迫りつつある、CPUクーラーがあります。それがID-COOLING SE-224-XTです。
そこで今回、SE-224-XTを購入したので、実際に性能を検証し、レビューしたいと思います。
現在、SE-224-XTはSE-224-XTAという型番に代わっています。なお変わったのは型番だけで、製品そのものはSE-224-XTと同一です。SE-224-XTAの購入を考えている方も今回の記事は参考になると思います。
SE-224-XT(SE-224-XTA)の仕様
対応CPU | インテル: LGA2011、2066、1150、1151、1155、1156、1200 AMD:Socket AM4 |
TDP | 180W |
搭載ファン | 回転数:700~1800RPM 最大風量:76.16CFM ノイズレベル:15.2~32.5dB(A) サイズ:120×120×25mm |
ヒートシンク | アルミニウム製 |
ヒートシンクのサイズ | W120×D73×H154mm |
ヒートシンクの重量(リテンション込み) | 484g |
付属品 | リテンションキット 熱伝導グリス 取扱説明書 (英語) |
SE-224-XT(SE-224-XTA)の同梱物、外観チェック
SE-224-XT(SE-224-XTA)の同梱物一覧です。
ヒートシンクにファンをとりつけるためのクリップです。計4本あります。
クリップが4本あるので、ファンをもう一つつけてデュアルファンにすることも容易です。
インテル用とAMD用のブラケットです。
インテル用のCPUを取り付ける際に使うバックプレートです。
LGA20xx用のスクリューです。
スタンドオフとナット、そしてAM4用のネジです。
CPUグリスです。熱伝導率は記載されていませんでした。
マニュアルです。
120mmファンです。回転数は700~1800RPMで、最大風量は76.16CFMです。四隅には防振ゴムが貼られています。
リテンション一体型のヒートシンクです。高さは154mm、幅は120mmです。
奥行は48mmです。
ファン込みの奥行は73mmです。
受熱ベースは、ヒートパイプ直接接触タイプです。
ヒートパイプは4本です。
トップにはロゴがあります。ヒートパイプが突き破り、露出しています。
ヒートシンクの形状はギザギザしています。
サイドのヒートシンクです。強度を高めるためなのか、細長い金属の板が左右両側に2本ずつ貼られています。
ヒートシンク(リテンション込み)の重量は484gでした。
SE-224-XT(SE-224-XTA)の取り付け方法
インテル LGA1200/115Xの場合
インテル専用のバックプレートをマザーボード裏から取り付けます。
スタンドオフを4つ取り付けます。
インテル専用のブラケットを取り付けます。
ナットを締めてインテル専用ブラケットを固定します。
ヒートシンクを取り付けます。ネジは2か所締めますが、片方だけ一気に締めるのではなく、2か所交互に締めて均等になるように調整します。
ファンをヒートシンクに取り付けます。ファンのクリップをヒートシンクにひっかけます。
取り付け完了です。
メモリとの干渉はありませんでした。
AMD AM4の場合
初めからマザーボードについているAMDのリテンションのフレームを取り外します。
ただし、バックプレートは取り外さず、そのまま使います。
スタンドオフを取り付けます。
AM4専用ネジを締めて、AMD専用ブラケットを取り付けます。
ヒートシンクを取り付けます。ネジは2か所締めますが、片方だけ一気に締めるのではなく、2か所交互に締めて均等になるように調整します。
取り付け完了です。
メモリは干渉していませんでした。
SE-224-XT(SE-224-XTA)の冷却性能チェック
虎徹 MarkⅡの冷却性能をチェックします。検証で使用したパソコンスペックは以下の通りです。
CPU | core i5-11400F |
CPUクーラー | SE-224-XT(SE-224-XTA) |
マザーボード | MSI B560M BAZOOKA |
メモリ | DDR4-3200 8G×2(KD48GU880-32A160U) |
グラフィックボード | RTX3060(Colorful RTX 3060 NB 12G) |
ストレージ | NVMe 240G(CRAS C700 M.2)※OS用 HDD 4TB(ST4000DM004)※ゲーム用 |
電源ユニット | 750W(V750 Semi-Modular RS750-AMAAG1-JP) |
OS | Windows 10 Home |
測定方法は以下の通りです。
- 10分間何も操作しないアイドル時のCPU温度を測定
- 10分間OCCTを使ってCPU負荷100%時のCPU温度を測定
- FPSゲームのBF5を10分間放置プレー(フルHD解像度、低設定)時のCPU温度を計測
ちなみにCPUのcore i5-11400FはPL(電力制限)を無効化して、CPU負荷100%にすると、65W制限が解除されて、CPU温度が上昇します。CPUが発熱しやすいPL無効化状態で検証したいと思います。
比較対象はcore i5 11400Fに付属しているリテールクーラーです。
なお室温30度、PCケースに収めない状態で計測しました。使用グリスは付属のではなく、TF8を使用しました。
アイドル時のCPU温度
リテールクーラーでは平均42.7度でしたが、SE-224-XTだと平均38.5度でした。
CPU負荷100%時(OCCT)のCPU温度
リテールクーラーでは平均99.7度でしたが、SE-224-XTだと平均75.7度でした。
BF5プレー時のCPU温度
リテールクーラーでは平均87.8度でしたが、SE-224-XTだと平均62度でした。
今までの検証結果をまとめてみました。SE-224-XTはリテールクーラーと比べると、PL無効化したcore i5 11400Fを大幅に冷やしています。
ファンの騒音
最後にファンの騒音を計測しました。アイドル時は47dBA前後でしたが、CPU負荷100%時は53dBA前後でした。
アイドル時のファン回転数の平均は903RPMでした。一方、CPU負荷100%時の平均は1513RPMでした。
SE-224-XT(SE-224-XTA)の良かったところと悪かったところ
まとめ
今回の検証を通して、SE-224-XT(SE-224-XTA)の人気の理由が分かりました。低価格なのに冷却性能に優れ、しかも小型なので取り回しが良く、取り付けもやりやすい。まさに良いことだらけです。
特に自作PC初心者にはとても扱いやすいCPUクーラーだと感じました。
このSE-224-XT(SE-224-XTA)、コスパの高いCPUクーラーの代表格、虎徹 MarkⅡにも十分対抗できるCPUクーラーだと感じました。
低価格で冷却性能も追い求めているのなら、このSE-224-XT(SE-224-XTA)は間違いなくおすすめできます。
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