Lenovo Legion Tower 5 30IAS10 (Intel)をレビュー!ARGBファンが美しいゲーミングPC

Lenovo Legion Tower 5 30IAS10は、Lenovoの新しいLegionシリーズのデスクトップ型ゲーミングPCです。
フロントに電源を配置し、5つのARGBファンを搭載した新筐体は他社のBTOにはなかなか見られる特徴を持ったゲーミングPCとなっています。
今回は、Core Ultra 7 265KF×RTX 4060の組み合わせのモデルをレビューしていきます。
【貸出機材提供:レノボ】
Lenovo Legion Tower 5 30IAS10 (Intel)の仕様
モデル | Lenovo Legion Tower 5 30IAS10 (Intel) |
---|---|
CPU | Core Ultra 7 265KF |
CPUクーラー | 空冷クーラー |
マザーボード | Intel B860 チップセット |
グラフィックスカード | NVIDIA GeForce RTX 4060 |
メモリ | 32GB (16GB×2) DDR5-5600MHz |
ストレージ | 1TB M.2 SSD (PCIe Gen 4×4 NVMe) |
ネットワーク | Wi-Fi 7対応 (IEEE 802.11be/ax/ac/a/b/g/n準拠) 、 Bluetooth 5.4、有線LAN(1Gb) |
電源ユニット | 500W ATX電源、80Plus SILVER |
OS | Windows 11 Home |
サイズ(幅×奥行き×高さ) | 約 211 × 490 × 414 mm |
標準保証 | 1年 |
参考価格 | 249,810円(税込) |
CPUとGPUの細かな情報を知りたい方は下記を参照してください。



RTX 4060搭載モデルとRTX 5070搭載モデルの価格差がほとんどありません。今現在購入するのであれば、今回紹介したRTX 4060搭載モデルより、RTX 5070搭載モデルがおすすめです。
Lenovo Legion Tower 5 30IAS10 (Intel)の外観


フロントパネルです。フロントパネルはほぼ密閉されています。


バックパネルです。USB端子、映像主力端子等があります。


左側面です。ガラスパネルとなっており、スモークガラスが採用されています。


右側面です。右側面は完全に密閉されています。


トップパネルです。前面のインターフェースと、通気孔が無数にあります。通気孔は格子状となっており、複雑なデザインをしています。


底面です。底面にはファンから吸気するためのフィルターがもうけられています。
Lenovo Legion Tower 5 30IAS10 (Intel)のインターフェース


前面のインターフェースは、下記の通りです。
- 電源ボタン
- USB 3.2 Gen1 x 1
- USB3.2 Gen1 Type-C x 1
- コンボジャック x 1


背面のインターフェースは、下記の通りです。
- USB 3.2 Gen1 x 2
- USB 2.0 x 4
- USB3.2 Gen2 Type-C x 1
- オーディオポート x 3(5.1chサラウンド対応)
- イーサネットコネクター x 1
- DisplayPort 1.4a x 3
- HDMI 2.1 x 1
Lenovo Legion Tower 5 30IAS10 (Intel)の付属品


付属品は電源ケーブル、サポートのしおりなどシンプルな構成です。
Lenovo Legion Tower 5 30IAS10 (Intel)の内部構造


ガラスパネルを外すと、内部にアクセスできます。


右サイドパネルを外した状態です。ケーブルマネジメントや電源を確認できますが、SSDやHDDなどを増設するスペースはありません。
マザーボード


マザーボードはIntel B860 チップセット搭載のLenovo特注のものが搭載されています。


CPU-Zで確認したところ、マザーボードの型番は378Bでした。
CPUクーラー


120mmサイドフローCPUクーラーを搭載しています。トップカバーは金属製でLEGIONがロゴが装飾され、質感は高いです。
メモリ


メモリは16GBモジュールのDDR5-5600のものが2本構成(32GB)で組み込まれています。メモリスロットは2基空きがあるので、増設可能です。


CPU-Zで確認したところ、メモリーはSamsung製でした。
ストレージ


ストレージは1TBのM.2 SSDが搭載されています。専用のヒートシンクが装着されています。


Crystal Disk Infoで調べたところ、Western Digital製のSN740が搭載されています。
Wi-Fiカード


Wi-Fi 7対応 (IEEE 802.11be/ax/ac/a/b/g/n準拠) 、 Bluetooth 5.4に対応したWi-Fiカードが搭載されています。
電源


フロント側には80Plus SILVERの500WATX電源が搭載されています。ハニカム上のカバーにより、電源は隠れています。


電源はHuntkey製です。
ビデオカード


NVIDIA Geforce RTX 4060のビデオカードが搭載されています。シングルファン仕様となっているので、コンパクトです。
ケースファン


ボトムには、120mmファンが2基搭載されています。


背面には、120mmファンが1基搭載されています。


上面には、120mmファンが2基搭載されています。


エアフローは、ボトムから吸気し、背面、上面から排気します。フロントにはファンがありませんが、合計5基のファンを搭載しているため、エアフローは良好です。
Lenovo Legion Tower 5 30IAS10 (Intel)の拡張性


拡張スロットは以下の通りです。
- PCI Express x16→1 (空0)
- PCI Express x1→1 (空1)
- M.2 2230(WLANカード用)→1 (空0)
- M.2 2280/2242(PCIe SSD用)→3 (空2)
PCI Express x1が1基、M.2 2280/2242(PCIe SSD用)が2基空きがあります。
Lenovo Legion Tower 5 30IAS10 (Intel)のライティング


ケースファン5基はARGBに対応しているので光ります。


フロントパネルのLEGIONのロゴはARGBに対応しているので光ります。


電源ボタンは光ります。ただし、ARGBに対応していません。
LegionSpaceについて


LEGIONシリーズ用に設計されたコントロールハブ、「LegionSpace」では、主にパフォーマンスやライティングの設定が可能です。「静音」、「バランス」、「パフォーマンス」からPCの性能を変更できます。


ライティングは、各パーツごとに細かく設定が可能です。
Lenovo Legion Tower 5 30IAS10 (Intel)の性能
CINEBENCH 2024


レンダリングをおこない、CPUの性能を計測する「CINEBCNH 2024」です。
PL1が190W、PL2が253Wに設定されていることもあり、マルチ性能は非常に優秀なスコアが出ています。シングル性能は他のCPUとあまり差はありませんでした。
3D Mark Steel Nomad


RTX 4060は旧世代のGPUということで、最新世代のRTX 5060と比較すると性能は劣ります。
同じ旧世代のミドルクラスのRX 7600とほぼ互角のスコアです。
Crystal Disk Mark


Gen4 SSDとしてトップクラスの性能というわけではありませんが、必要十分な性能は出ています。SATA SSDが550MB/s、Gen3 SSDが2,000~3000MB/sなので、それらと比べると圧倒的に転送速度は速いです。
静音性


騒音計(FieldNew デジタル騒音計)を使用して、FF14ベンチマーク(4K最高設定)実行中の騒音を調べました。
38dBA前後と、そこまで大きな騒音ではありませんでした。ケースファンが合計5基搭載されていることもあって、静音性は期待していませんでしたが、思いのほか静かでした。
騒音の目安は下記の通りです。
騒音の目安 | |
---|---|
50dBA以上 | 掃除機並みにうるさく、ヘッドホンがないと耐えられない |
40dBA~50dBA | PC本体から離れてても、騒音が気になり始める |
30~40dBA | 耳をPC本体に近づけると、騒音が若干聞こえる |
30dBA以下 | ほぼ無音 |
冷却性能
CPU温度


「CINEBENCH 2024:Minimum Test Duration:10 minutes」を実行して、CPU温度の推移をチェックします。CPU温度はおおむね80℃以下を保っています。
K付きでさらにPL1が190W、PL2が253Wに設定されているCore Ultra 7 265KFをきちんと冷やしています。
GPU温度


Steel Nomad Stress testを実行してGPUの温度をチェックします。GPU温度は70℃代前半で推移します。ビデオカードはシングルファン仕様なので、冷却性能はそこそこです。
SSD温度


「Crystal Disk Mark」を実行して、SSD温度の推移をチェックします。SSDの温度はセンサーは3つあり、ディスク温度2を参照すると、おおむね80℃以下を推移しています。ヒートシンクで、SSDを完全に冷やしきれています。
VRM温度


「CINEBENCH 2024」を実行して、マザーボードのVRM温度をサーモグラフィーカメラでチェックします。VRM温度はおおむね40℃前半を保っています。マザーボードにはVRMヒートシンクが装着されていることもあって、負荷をかけてもほとんど発熱していません。



負荷をかけても各パーツの異常な発熱は確認できません。長時間負荷をかけても問題なく運用可能です。
Lenovo Legion Tower 5 30IAS10 (Intel)の消費電力


ワットチェッカー(BTWATCH2)を使用して、FF14ベンチマーク(4K最高設定)実行中のシステム全体の消費電力を調べました。
高負荷時でもおおむね200~250Wを推移しています。電源は500Wですが、十分事足ります。
ゲームのフレームレート
Assassin’s Creed Shadows


・画質:高+
・レイトレーシング:隠れ家のみ拡散
・解像度:フルHD、WQHD
・アップスケーリング:DLSSクオリティ
・フレーム生成:有効
※ベンチマークモードで計測


「Assassin’s Creed Shadows」です。
ウルトラ設定ではVRAM不足で快適なプレーは厳しいですが、高+設定にすることで、フルHD、WQHDで平均60fpsを超えています。
Monster Hunter Wilds


・画質:中
・解像度:フルHD、WQHD
・アップスケーリング:DLSSクオリティ
・フレーム生成:オン
※ベンチマークソフトで計測


「Monster Hunter Wilds」です。
ウルトラ設定ではVRAM不足で快適なプレーは厳しいですが、中設定にすることで、フルHD、WQHDで平均60fpsを超えています。
Cyberpunk 2077


・画質:ウルトラ
・解像度:フルHD、WQHD
・アップスケーリング:DLSSクオリティ
・フレーム生成:オン
※ベンチマークモードで計測


「Cyberpunk 2077」です。
ウルトラ設定でも、フルHDでは平均100fps、WQHDで平均60fpsを超えています。
Skull and Bones


・画質:ウルトラ
・解像度:フルHD、WQHD
・アップスケーリング:DLSSクオリティ
・レイトレーシング:オン
※ベンチマークモードで計測


「Skull and Bones」です。
ウルトラ設定でも、フルHD、WQHDでは平均60fpsを超えています。
Marvel Rivals


・画質:最高
・解像度:フルHD、WQHD
・アップスケーリング:DLSSクオリティ
・フレーム生成:オン
※ベンチマークモードで計測


「Marvel Rivals」です。
最高設定でも、フルHDでは平均100fps、WQHDで平均60fpsを超えています。
FFXIV: 黄金のレガシー


・画質:最高
・解像度:フルHD、WQHD
・アップスケーリング:DLSS常に適用
※ベンチマークソフトで計測


「FFXIV: 黄金のレガシー」です。
最高設定でも、フルHD、WQHDでは平均100fpsを超えています。
Stellar Blade


・画質:とても高い
・解像度:フルHD、WQHD
・アップスケーリング:DLSSクオリティ
・フレーム生成:オン
※ステージ序盤で1分間走ってフレームレートを計測


「Stellar Blade」です。
とても高い設定でも、フルHD、WQHDでは平均100fpsを超えています。
Tom Clancy’s Rainbow Six Siege X


・画質:ウルトラ+
・解像度:フルHD、WQHD
※ベンチマークモードで計測


「Tom Clancy’s Rainbow Six Siege X」です。
最高設定でも、フルHDでは平均100fps、WQHDで平均60fpsを超えています。



旧世代とはいえ、RTX 4060のゲーム性能はフルHD、WQHDでは最新のゲームでも平均60fpsを超え、悪くない印象です。VRAMが8GBと少ないのがネックですが、グラフィックの設定を落としてやれば問題ありません。
Lenovo Legion Tower 5 30IAS10 (Intel)のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
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各パーツのLEDライティングが美しい サイドパネルがガラス フルHDゲームが快適にプレー可 WQHDゲームも十分可能 騒音が小さい 高負荷の状況でも各パーツはきちんと冷却できている Wi-Fi 7、 Bluetooth 5.4に対応 電源がフロントに配置されているため、内部がスッキリしている M.2 SSDの増設が可 搭載CPUの性能が高い メモリ32GBを搭載 PCケースなど、各パーツの質感が高い | GPUが40シリーズと旧世代 RTX 4060搭載モデルは割高なので、上位のRTX 5070搭載モデルと価格はほとんど変わらない |
まとめ
Lenovo Legion Tower 5 30IAS10 (Intel)はCore Ultra 7 265KというハイエンドCPUを搭載しているが大きな特徴で、RTX40シリーズだけでなく、最新のRTX 50シリーズと組み合わせても、十分性能を引き出すことが可能です。
また、ARGBに対応したケースファンが合計5基搭載され、見た目が綺麗なだけでなく、エアフローも優秀です。
電源がフロントに配置され、さらに隠されるので、内部がスッキリしているのも魅力的です。
今回はCore Ultra 7 265KF×RTX 4060の組み合わせのモデルをレビューしましたが、Lenovo Legion Tower 5 30IAS10 (Intel)には、下記のようなモデルも展開されているので、興味があれば、ぜひ公式サイトをチェックしてみてください。
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