Dellが展開しているゲーミングブランド「Alieanware」。
様々な製品を展開していますが、中でも人気が高いのはゲーミングノートパソコンです。今回は「Alienware」のゲーミングノートパソコンでも薄型の部類に入り、しかも高性能を実現しているという「Alienware x16」をレビューします。
デルアンバサダープログラムのモニターに参加しています。本記事はデルより製品をお借りして記事を作成しています。
Alienware x16のスペック
CPU | インテル第13世代 Core i9-13900HX(Pコア8/Eコア16) |
GPU | NVIDIA RTX 4070 |
メモリー | 32GB (16GBx2) 【DDR5-6000】 |
ストレージ | 1TB(M.2 NVMe SSD) |
ディスプレイ | 16インチ Quad HD+(2560×1600)、240Hz |
本体サイズ | 高さ:18.57mm 幅:364.74mm 奥行:289.81mm |
重量 | 約2.72kg |
Alienware x16の外観
パッケージは黒一色ですが、中を開けると白一色のノートパソコンのパッケージが出てきます。絵本みたいな構造になっており、パッケージも凝っています。
ここからはパッケージから本体を取り出して、外観をチェックします。銀色のボディにエイリアンウェアのロゴが輝くのが印象的です。外装は銀色、内部は黒のツートンカラーです。
底面は半分を占めているハニカム構造の吸気孔が目立ちます。
両サイドには端子などは一切ありません。
端子は背面にまとめられています。インターフェースは下記の通りになっています。
・グローバル ヘッドセット ジャック
・microSDカード リーダー
・USB Type-Cポート(Thunderbolt™ 4、USB4®、15W (3A/5V)PowerDelivery、DisplayPort 1.4を含む)
・microSDカード リーダー
・USB Type-Cポート(Thunderbolt™ 4、USB4®、15W (3A/5V)PowerDelivery、DisplayPort 1.4を含む)
・USB Type-Cポート(USB 3.2 Gen 2、15W (3A/5V)PowerDelivery、DisplayPort 1.4を含む)
・HDMI 2.1出力ポート
・USB Type-A USB 3.2 Gen 1ポート(PowerShare対応)
・Mini DisplayPort 1.4
・電源/DC入力
背面インターフェースの左右には網目状の背面通気口があります。
閉じた状態の厚みは実測で約2.5mm。ハイエンドゲーミングノートPCとしてはかなり薄い部類に入ります。
背面の縁にLEDが組み込まれています。
キーボードは日本語配列89キータイプのキーボードが採用されています。テンキーレスですが、そのおかげで配置に破綻が起きにくくなり、違和感なく操作できます。
キーストロークは約1.8mm。Cherry社と共同開発したロープロファイルのメカニカルキースイッチ採用されており、打鍵感は良好です。
キーピッチは実測で約19mmでした。
各キーには「AlienFX」というLEDイルミネーションが組み込まれています。
また、キーだけでなく、タッチパッドも光らせることが可能です。
キーボードの上には2基の冷却ファンが搭載されています。
キーボードの横にはスピーカーが搭載されています。Dolby Atmosに対応しており、3次元のサウンドを実現します。
Core i9-13900HXを搭載しているので、Core i9のステッカーが貼られています。
ディスプレイは16インチサイズ、ノングレアタイプを採用で解像度は2560×1600ドットです。アスペクト比が16:10なので垂直方向の視野が広いです。最大リフレッシュレートは240Hzまで対応しています。
付属品一覧です。バッテリー、LANアダプター、マニュアルが付属します。
バッテリーは240W対応と大容量ですがサイズはかなり抑えられています。
Alienwareの統合設定アプリケーション「Alienware Command Center」ではライティングやパフォーマンスなどの設定が可能です。
Alienware x16のパフォーマンスをチェック
「Alienware Command Center」には、バッテリー、静粛、バランス、パフォーマンス、オーバードライブの5つのプリセットがあります。このプリセットによって、性能が変化します。
ちなみにオーバードライブではアイドル時、高負荷時関係なく、ファンが全力で回転するため、静粛性は著しく悪化します。
今回はバランスとオーバードライブの2種類のプリセットを使用して、Alienware x16のパフォーマンスをチェックします。
CPU性能を計測するレンダリングベンチマーク、CINEBENCHです。「R15」、「R20」、「R23」の3種類のベンチマークで計測します。
24コア32スレッドのCore i9-13900HXだけあって、ノートPCのCPUとしては破格のスコアを出しています。おおよそ、デスクトップPC用のCPU、Core i5-13500くらいの性能を有しています。
なお、CINEBENCH R23において、オーバードライブではバランスから約9%スコアが向上しています。
負荷の重いFire Strike Ultraでは6,000台、Speed Wayは2,000台とスコアは落ちます。ただ、負荷の軽いFire Strikeでは20,000台後半までスコアが上昇します。
なお、Fire Strikeにおいて、オーバードライブではバランスから約3.8%スコアが向上しています。
「FFXIV:暁月のフィナーレ」のベンチマークです。グラフィックス設定は「最⾼品質」で、解像度はフルHD、WQHDの2種類で計測しています。
総合スコアはフルHDで20,000超え、平均FPSは150台後半と、非常に快適判定でした。ただ、バランスとオーバードライブで差はほとんどなかったです。
「FF15」のベンチマークです。グラフィックス設定は「⾼品質」で、解像度はフルHD、WQHDの2種類で計測しています。
総合スコアはフルHDで10,000超えと、とても快適判定でした。フルHDだと、オーバードライブでは、バランスと比べて、総合スコアは約2.5%上昇しています。
「BLUE PROTOCOL」のベンチマークです。グラフィックス設定は「最⾼画質」で、解像度はフルHD、WQHDの2種類で計測しています。
総合スコアはフルHDで20,000超え、平均FPSは140台と、極めて快適判定でした。
フルHDだと、オーバードライブでは、バランスと比べて、総合スコアは約1.7%、平均FPSは約2.9%上昇しています。
Alienware x16のCPUとGPUの挙動をチェック
室温25℃の環境で、Cinebench R23(10分連続)、3DMarkのストレステストを実行して、バランスとオーバードライブのCPUとGPU温度を比較します。使用ソフトはHWiNFO(Version 7.72)を使用して、CPUとGPU温度の情報を取得します。
高負荷時のCPU温度は100℃に到達。プリセットによる違いはなかったです。
一方、高負荷時のGPU温度はオーバードライブでは60℃台、バランスでは70℃台に到達しています。
オーバードライブのほうがバランスより10℃くらい低いです。これはオーバードライブに設定するとファンがフル回転するため、冷却性能が高まっているのが理由です。
Alienware x16消費電力と騒音をチェック
アイドル時の消費電力は40W前後、FF14ベンチマーク実行時は190W前後でした。プリセットによる違いはなかったです。
一方騒音ですが、FF14ベンチマーク実行時ではバランスでは30dBA以下なのに対して、オーバードライブでは56dBAまで到達。正直かなりうるさいです。
常用するのであれば、バランスプリセットがおすすめです。
まとめ
Alienware x16の性能はゲーミングノートパソコンとして考えると非常に優秀です。FF14やブループロトコルのフルHD、最高設定で140fpsを超えています。グラフィック設定を落とせば、240Hzの高リフレッシュレートでのゲームも夢ではないです。
また、厚みも抑えられており、閉じた際は邪魔になりにくいのも魅力です。
価格は安価とはいえないですが、ハイスペックかつコンパクトさを両立しているAlienware x16の魅力度はかなり高いです。