Pulsar Xlite V2 Wirelessをレビュー!IE3.0クローンの超軽量ワイヤレスゲーミングマウス
IE3.0クローンのワイヤレスゲーミングマウスは手になじみやすいというメリットはありますが、左右非対称のデザイン、バッテリーの存在ゆえに質量が多くなり、重くなるというデメリットがあります。
ただ、今回紹介するPulsar Xlite V2 WirelessはIE3.0クローンのワイヤレスゲーミングマウスでありながら、重量わずか59gに抑えているという驚異の軽さを誇ります。
今回はPulsar Xlite V2 Wirelessをレビューしていきたいと思います。
IE3.0クローンのワイヤレスゲーミングマウスは重い
全部が全部重いと決めつけたわけではないのですが、IE3.0クローンのワイヤレスゲーミングマウスは基本的に重いです。
まず、IE3.0クローンの時点で左右非対称ではなくなり、エルゴノミクスを重視したデザインとなるため、サイズ感大きくなり、結果として重量が増します。
そして、ワイヤレス対応になると、マウスの中にバッテリーを仕込む必要があるのでさらに重くなります。
例えば、Qiワイヤレス充電に対応したHyper XのPULSEFIRE DARTの重量は約115gと非常に重いです。
また、電池式に対応したロジクールのG603も約135gと、こちらも非常に重いです。
Pulsar Xlite V2 Wirelessを選んだ理由
「重量が気になるのなら、軽くて小さいマウスを買えばいいのでは?」
そう思うのも無理はありません。ただ、自分の場合、手が大きいため、小型マウスは手に馴染みません。また、左右対称のマウスもしっくりこないです。有線マウスもコードが煩わしいのでこれもなしです。
必然的に、選択肢はIE3.0クローンのワイヤレスゲーミングマウスに絞られます。ただ、軽量のIE3.0クローンのワイヤレスゲーミングマウスはほとんどありません。また例えあったとしても高価です。
例えば、IE3.0クローンの傑作マウス、EC1シリーズのワイヤレス版のEC1-CWは、2万円します。
流石にこの価格では二の足を踏んでしまいました。そこで根気よく探して見つけたのが、今回レビューする、「Pulsar Xlite V2 Wireless」です。簡単なスペック・特徴は以下にまとめます。
- 重量わずか59g
- 形状はIE3.0(正確にはZowie EC2クローン形状)
- PixArt社の最新のフラッグシップモデル、PAW3370センサーを搭載
- ワイヤレス対応
- バッテリー持続時間は70時間
- 価格が1万円以下
「Pulsar Xlite V2 Wireless」はAplusXのゲーミングブランド、Pulsar Gaming Gearsから販売されている、ワイヤレスゲーミングマウスです。
Pulsar Gaming GearsはロジクールやRazerなどに比べると、正直知名度はかなり劣ります。というのも2020年に設立されたばかりのeSportsギアブランドだからです。
実績は乏しいですが、「Pulsar Xlite V2 Wireless」の前モデル、「Pulsar Xlite V2 Wireless」が大ヒットしたこともあり、ブランドとしての知名度は急速に高まっています。
Pulsar Xlite V2 Wirelessの仕様
サイズ | 122.6 × 66 × 42mm |
重量 | 59g |
スイッチ(メイン) | Kailh GM 8.0 |
スイッチ(サイド) | MWK MECHANICAL |
センサー | Pixart PAW3370 |
DPI(解像度) | 50-20000 |
IPS(速度) | 400 |
G(加速) | 50 |
ポーリングレート | 1000hz / 1ms |
インターフェース | USB Type-C |
バッテリー持続時間 | 約70時間 |
Pulsar Xlite V2 Wirelessの同梱物
Pulsar Xlite V2 Wirelessの同梱物は下記の通りです。
- マウス本体
- USB-A to USB-Cケーブル(USBドングル延長ケーブル)
- USBワイヤレスレシーバー
- ワイヤレスアダプター
- ステッカー
- マニュアル
Pulsar Xlite V2 Wirelessの外観をチェック
サイズは、幅が66mm、奥行が122.6mm、高さが42mmです。
ボディにくぼみやくびれなどが施されている、右手に最適化されたエルゴノミクス形状をしています。
真後ろから眺めたカットです。左側の傾斜は急になっていますが、右側はなだらかになっています。
横から眺めたカットです。両サイドには滑り止めの加工はいっさいないです。
右側がなだらかに傾斜しているので、薬指、小指を収めるスペースが確保されています。
左右のクリックボタンは完全に独立しているセパレートタイプではなく、一体型となっています。左右のクリックボタンの間にスクロールホイールが配置されています。スイッチはKailh GM 8.0が採用されています。
2つのサイドボタンは、親指が収まる位置に配置されています。スイッチはMWK MECHANICALが採用されています。
手のひらが触れる部分に、軽量化のための大規模な肉抜きがされています。
マウスを充電する際に使用するコネクタはUSB Type-Cとなっています。ケーブルと接続したままの状態、いわゆる有線マウスとしても使用可能です。ちなみに無線状態でのバッテリー持続時間は約70時間です。
底面です。ソールは上下の二か所です。また、底面も軽量化のために肉抜きされています。
中心にあるのは「Pixart PAW3370」センサーです。最大20,000dpiに対応します。
ソフトウェアについて
Pulsar Xlite V2 Wirelessの性能を最大限発揮させるためには、「Pulsar Fusion Wireless Mice」というソフトをインストールする必要があります。
「Pulsar Fusion Wireless Mice」を起動させると、最初に表示されるのがメイン画面です。対応のデバイスが接続されている場合、そのデバイスが表示されます。
ボタン割り当ての画面です。デバウンスタイムやスリープになる時間なども設定可能です。
パフォーマンスの画面です。ポーリングレートやリフトオブディスタンスなどの設定が可能です。
Pulsar Xlite V2 Wirelessの使用感をチェック
形状や取り回しについて
形状自体は典型的なIE3.0クローンのマウスなので、この手のマウスを好む人にとっては、素直に使いやすいと感じるでしょう。ただ、サイズ感は完全に中~大サイズの手をターゲットとしているので、手が小さい方には少々使いづらいと感じるかもしれません。
肉抜きされたマウスの中には、重心が前後どちかに偏ってて操作に違和感を感じやすいものもあります。ただ、Pulsar Xlite V2 Wirelessの重心は中心寄りの良好なバランスになっているので、違和感は全く感じません。
重量は実測で60g前後。PULSEFIRE DARTやG603の半分程度の重量なので、驚異的な軽さといえます。この軽量さのおかげでマウスを振り回しやすくなり、以前使っていたマウスを使っていたときと比べて、操作性の向上、疲労感の軽減といった効果を実感しました。
グリップスタイルについて
グリップスタイルは大きく分けて、「かぶせ持ち」、「掴み持ち」、「つまみ持ち」の3種類に分かれますが、一番相性の良いのは「かぶせ持ち」です。エルゴノミクス形状ということで、親指、薬指、小指、手のひらのフィット感が良好で、しっかりマウスをグリップできます。
同じ理由で「つまみ持ち」も比較的相性は良好です。一方で、「つかみ持ち」との相性は良くないと感じました。Pulsar Xlite V2 Wirelessの表面には特に滑り止めの加工がないので、指だけでグリップするのは少々厳しいです。
クリック感やセンサー感度について
クリック感は固くなく、軽快そのものです。単発クリック・連打ともに試しましたが、非常に押しやすいと感じました。
サイドボタンは若干固く感じましたが、ここは柔らかすぎると誤作動を起こすのである程度は仕方ない面もあります。逆に言えば、誤作動を起こしにくいので、操作ミスを減らせます。
スクロールホイールは若干固めの回転に調整されており、確かなフィードバックを感じます。また、ホイールの押し込みも若干固いです。しっかり意識して力をいれる必要があります。
センサーの精度をMouseTesterを使用してテストしてみました。xCounts、xSumともに波形はきれいな形をしており、トラッキング性能は良好といえます。実際に、「BF2042」などをプレーしてみたところ、センサーの挙動で違和感を感じるシーンは一切ありませんでした。
Pulsar Xlite V2 Wirelessの良かったところ・悪かったところ
まとめ
自分は長年、自分に合うマウスを永遠と探すという、マウス沼に陥っていました。しかし、今回、「Pulsar Xlite V2 Wireless」を購入してみて、マウス沼の脱出を達成しました。
ホイール周りや充電の仕様に文句はありますが、無理やりひねりだした些細なデメリットです。実質、欠点は何一つないです。
自分と同じ、軽量で安価なIE3.0クローンのワイヤレスゲーミングマウスを探しているのなら、この「Pulsar Xlite V2 Wireless」は間違いなくおすすめできます。