Legion T750iをレビュー!RTX3080搭載の激安ハイスぺックゲーミングPC
レノボのフラッグシップゲーミングPC、RTX3080搭載のLegion T750Tiをレビューします。性能はもちろんのこと、デザインなども詳細に見ていきます。
本記事はメーカー様より製品をお借りして記事を作成しています。
Legion T750iのスペック
Legion T750i | |
CPU | Core i9-10900K |
CPUクーラー | 240mm簡易水冷CPUクーラー |
マザーボード | インテル Z490マザーボード |
メモリ | DDR4-3200 16GB×2 |
ビデオカード | RTX3080 |
ストレージ | 512GB(M.2) 2TB(HDD) |
電源 | 850W |
OS | Windows 10 Home |
参考価格※2022年10月時点 | 242,990円 |
今回レビューするのは、レノボのフラッグシップモデルに位置付けられるゲーミングPC、「Legion T750i」です。
CPUはCore i9-10900K(10コア20スレッド)、ビデオカードはRTX3080です。CPUクーラーは240mm簡易水冷、メモリは32GBを搭載しています。
RTX3080搭載ゲーミングPCとしては、かなり買いやすい価格になっているのが大きな特徴です。
Legion T750iの外観をチェック
全体の外観
幅は21.1cm、奥行きは48.3cm、高さは45cmと、サイズ感はまあまあ大きいです。本体の重量も約15kgとなかなかの重さです。ただその分、剛性感はあります。
フロントパネル
左サイドパネル
強化ガラスは四隅のネジで固定されています。強化ガラスを外すにはドライバーが必要です。
右サイドパネル
正面から見て右サイドはスチール製のサイドパネルになっています。
パネルを外す際はネジを手回しします。なおネジはパネルに常時くっついているので、外したネジを紛失する心配はありません。
リアパネル
マザーボード背面のインターフェースです。インターフェースは下記の通りです。
・USB 3.0 x 2
・USB 2.0 x 4
・USB3.1 Type-C x 1
・オーディオポート x 6(7.1cサラウンド対応)
・イーサネットコネクター x 1
ビデオカードのインターフェースです。HDMI x 1、DisplayPort x 3になります。
850WのGOLD電源です。電源スイッチ、ECOモード切替スイッチがあります。
トップパネル
このメッシュパネルの上に物を置いた場合、排気がうまくいかない可能性が高いです。PC内部の熱が上昇するので、物を置かないように注意する必要があります。
フロントのインターフェースはトップパネルに配置されています。USB 2.0 x 2、USB 3.0 x 2、ヘッドホン x 1、マイクロホン x 1、電源スイッチです。
USB端子がフロントに4つもあるので、必要十分です。
底面
底面です。四隅のゴム脚がつけられており、振動を抑え、安定性を高めています。
電源ユニット用の防塵フィルターです。ネジを外せば、取り外しが可能です。
Legion T750iの内部
左サイドパネル(強化ガラス)の内部
強化パネルを外すと、マザーボード面にアクセスできます。マザーボードの横にあるのはシュラウドといい、エアフローを整えるものです。
シュラウドはネジ2本を緩めれば、簡単に取り外すことができます。メンテナンスの際はシュラウドを外した方がやりやすいです。
240mmの簡易水冷式CPUクーラーが搭載されています。PCケース上部には、簡易水冷式CPUクーラーのラジエーターとそれにつけられた120mm排気ファン2つが搭載されています。
メモリはDDR4-3200 16GB×2で、計32GBの容量です。
ビデオカードはNVIDIAのGEFORCE RTX 3080(LHR)が搭載されています。
3連ファンモデルなので、かなり大きいです。ちなみにLHR版なので、仮想通貨マイニングでのパフォーマンスは落ちます。
ビデオカード用のサポートステイにより、ガッチリと固定されています。
M.2スロットにはヒートシンクがつけられています。M.2スロットの右下にはWifiカードがあります。少しわかりにくいですが、M.2スロットの右横には、SATAポートがあります。
空きスロットは「PCIe x16スロット」、「PCIe x1スロット」、「M.2スロット」、「SATAポート」です。拡張性は意外とあります。
右サイドパネル(スチールパネル)の内部
右サイドのスチールパネルを外した状態です。裏配線は綺麗に施されています。
電源は850WのGOLD電源で、フルプラグイン方式が採用されています。ケーブルの脱着が可能です。電源の型式ですが、FSPの「Hydro G PRO HG2-850」になります。
Legion T750iの付属品をチェック
必要であれば、自分でこのケーブルを電源に取り付けて、増設するという形になります。
Legion T750iのゲーム性能をチェック
ゲームのベンチマークやゲームを実際にプレーして、Legion T750iのゲーム性能をチェックしていきます。設定はすべて最高設定で、解像度はフルHD、WQHD、4Kに設定して計測します。
FF14ベンチマーク
4K最高設定でも平均60FPS以上を維持しています。4Kでのゲームプレーも十分可能だと思われます。
FF15ベンチマーク
4K最高設定でも快適判定でした。少し設定を落とせば、常時平均60FPSを維持できそうです。
Forza Horizon 5ベンチマーク
4K最高設定でも平均60FPS以上を維持しています。4Kでのゲームプレーも十分可能だと思われます。
Rainbow Six Siegeベンチマーク
負荷が軽いゲームなので、4K最高設定でも200FPS維持できそうです。
Cyberpunk2077ベンチマーク
設定 | スコア | 画像 |
1920×1080 最高設定 | 平均118FPS | |
1920×1080 レイトレーシング:最高設定 | 平均56FPS | |
2,560×1,440 最高設定 | 平均78FPS | |
3840 x 2160 最高設定 | 平均39FPS |
負荷がかなり重いゲームです。残念ながら4K最高設定では平均60FPSに届きませんでした。また、レイトレーシングをオンにした状態でも厳しそうです。
レイトレーシングをオンにするのなら、DLSSを活用したほうがよさそうです。
Apex Legends
設定 | スコア |
1920×1080 最高設定 | 平均282FPS |
2,560×1,440 最高設定 | 平均246FPS |
3840 x 2160 最高設定 | 平均151FPS |
4K最高設定でも144FPSを維持しています。ただ、比較的負荷が低い射撃訓練場で計測したので、マルチプレーだと平均FPSはここからさらに下がると思われます。
マルチプレーを4K144FPS維持してプレーするのなら設定を少し下げることをおすすめします。
Fortnite
設定 | スコア |
1920×1080 最高設定 | 平均210FPS |
2,560×1,440 最高設定 | 平均151FPS |
3840 x 2160 最高設定 | 平均88FPS |
Fortniteは最高設定だと、かなり重くなりますが、4K最高設定でも60FPSを維持しています。
ただ、比較的負荷が低いクリエイティブ島で計測したので、マルチプレーだと平均FPSはここからさらに下がると思います。
マルチプレーを4K60FPS維持してプレーするのなら設定を少し下げることをおすすめします。
VARORANT
設定 | スコア |
1920×1080 最高設定 | 平均445FPS |
2,560×1,440 最高設定 | 平均442FPS |
3840 x 2160 最高設定 | 平均359FPS |
負荷が軽いゲームなので、4K最高設定でも300FPS維持できそうです。
ゲーム配信
Twitchでのゲームの配信はリアルタイムエンコードなので、負荷は非常に重いです。
ただ、Legion T750iに搭載されているビデオカードの「RTX3080」は「NVIDIA NVENC」という、ハードウェアエンコードが使用できます。
このハードウェアエンコードにより、CPUに負荷をあまりかけずに配信が可能になります。
・解像度:1280×720
・FPS:60
・ビットレート(kbps)
・エンコーダー:NVIDIA NVENC
Apex Legends | |
設定 | 平均フレームレート |
1920×1080:配信なし 最高設定 | 平均282FPS |
1920×1080:配信中 最高設定 | 平均274FPS |
配信すると、配信なし時と比べて、平均フレームレートが10低下しました。また、フレームドロップは0でした。配信中でも安定してゲームをプレーできます。
[st-kaiwa1]Legion T750iは、タイトルにもよりますが、4Kでのゲームプレーも十分可能なゲーム性能を有しています。[/st-kaiwa1]
Legion T750iの性能をチェック
CPU性能をチェック
Cinebench R23
マルチ
Legion T750iに搭載されているCPU、「Core i9 10900K」は、10コア20スレッドということで、今でもそれなりのマルチ性能を有しています。
最新のインテル第12世代のCore i5よりもスコアは上でした。
シングル
マルチ性能とは対照的に、シングル性能はあまり良くないです。「Core i9 10900K」はインテル第10世代ということで、この辺りどうしても古さを感じてしまいます。
x264 FHD Benchmark
x264 FHD Benchmarkで、動画エンコード性能を計測しました。
動画エンコード性能も、CinebenchR23のマルチスレッド性能と似たような傾向です。コア数、マルチスレッド数の多いCPUほど、フレームレートが高めに出ます。
GPU性能をチェック
3DMARK
Fire Strike
Fire StrikeはDirectX 11を使用して3D性能を計測するベンチマークです。フルHD解像度を想定しているので、比較的負荷は軽いです。
Legion T750iに搭載されているRTX3080は、ミドルクラスのRTX3060、エントリークラスのRTX3050のスコアを圧倒しています。フルHDゲームなら快適にプレー可能です。
Time Spy
Time SpyはDirectX 12を使用して3D性能を計測するベンチマークです。WQHD解像度を想定しているので、負荷は重いです。
スコアの傾向はFire Strikeの時と同じで、RTX3080のスコアはRTX3060、RTX3050を圧倒しています。フルHDに加えて、WQHDゲームでも快適にプレー可能です。
Port Royal
Port Royalはリアルタイムレイトレーシングを使用して3D性能を計測するベンチマークです。負荷は非常に重いです。
RTX3080はRTX3060の2倍ほどのスコアを有しています。
リアルタイムレイトレーシングでのゲームは一応可能ですが、Cyber Punk 2077みたいに負荷が半端なく重いゲームもあるので、その場合はDLSSを併用することをおすすめします。
ストレージ性能をチェック
Legion T750iのストレージは、M.2SSDの「WDC PC SN730(512GB)」とHDDの「東芝 DT01ACA200(2TB)」です。
「WDC PC SN730」の読み込み速度は約3,184 MB/s、書き込み速度は約2,717 MB/sと、gen3のM.2SSDとしては、トップクラスの読み書き速度です。
「東芝 DT01ACA200」の読み込み速度は約195 MB/s、書き込み速度は約193 MB/sと、ごくごく一般的なHDDの読み書き速度です。
CPU・GPUの温度をチェック
CPU温度
Cinebench R23実行中のCPU温度の平均は74度で、最高76度でした。
FF14ベンチマーク実行中のCPU温度の平均は61度で、最高72度でした。
Core i9-10900Kは最大で180W消費するので、かなり熱を発しますが、標準搭載の240mm水冷式クーラーはCPUをしっかり冷却できています。
GPU温度
FF14ベンチマーク中のGPUの温度の平均は67度で、最高75度でした。RTX3080はかなり熱を発しますが、3連ファンモデルと巨大なヒートシンクにより、平均67度に落ち着いているので、しっかり冷却できています。
長時間のゲームプレーも問題ないと思います。
消費電力をチェック
システム全体の消費電力をワットチェッカーを使って計測してみました。
アイドル時は60W前後で、FF15ベンチマーク(4K:最高設定)実行中は460W~490Wをいったりきたりといった感じでした。
やはりRTX3080を搭載ということで、高負荷時の消費電力は高めです。
騒音をチェック
簡易的な騒音計を使って騒音を計測してみました。
アイドル時は40dBA前後でした。若干ファンの音が感じられるだけで、総じて静かな印象です。個人的に全く気にならない騒音レベルでした。
一方、ゲーム中の騒音は45dBA前後でした。
高負荷時だと、CPUクーラーのラジエーターのファンが全開で回るため、かなりの騒音を感じました。ただ、ヘッドホンなどをしていれば、そこまで気にならないレベルの騒音だと思います。
その他の機能について
個人的に気になったのが「照明」です。Legion T750iのライティングを設定できます。
CPUクーラー回り
フロントファン
Legionロゴ
Legion T750iのファンはすべてLEDファンです。CPUクーラーのヘッド部、フロントパネルのLegionロゴも含めて、これらのライティングをLenovo Vantageで制御できます。
LEDをすべてONにするとかなり派手になります。いかにもゲーミングPCといった感じになります。もちろんOFFにもできます。
Legion T750iの良かったところ・悪かったところ
良かったところ | 悪かったところ |
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RTX3080搭載モデルとしてはかなり安価 4K解像度のゲームも十分可能 剛性感のあるPCケース 拡張性は十分 冷却性能が高い LEDライティング対応 | CPUの世代が少し古い 高負荷時の消費電力は大きい 高負荷時時の騒音が少し耳障り |
まとめ
Legion T750iはLenovoのフラッグシップモデルなだけあって、かなりスペックは充実しています。それにも関わらず、価格は20万円代後半と安価なのでお買い得感があります。
この価格はRTX3080搭載モデルとしてはトップクラスに安いです。CPUの世代は少し古いですが、RTX3080との組み合わせにおいて力不足を感じることはないです。
ただ、残念ながら、LenovoのゲーミングPCは在庫が安定しません。人気モデルとなるとすぐに在庫切れを起こす可能性があります。
欲しいと思ったらすぐに購入するという決断が必要かもしれません。
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